コロナ禍における車中泊の危険性についての注意喚起

コロナ禍における車中泊の危険性についての注意喚起

 

新型コロナウイルスに感染し、自宅療養による家族への感染を心配して車中泊をされていらっしゃる方へ、車中泊によるエコノミークラス症候群の危険性と対策についてお伝えします。

これまでの震災などで車中泊をされている方にエコノミークラス症候群の多発が知られています。これは車内の狭い空間で長時間過ごすと、特に膝を曲げた状態や、座席に座った状態では、脚の静脈に血栓(血の塊)ができ、さらに血栓が肺の血管にまで流れて肺血栓塞栓症を起こす病気です。これは突然死の危険性もある恐ろしい病気です

新型コロナウイルス感染症自体が血栓を作りやすいことから、感染者が車中泊することはエコノミークラス症候群の発症リスクをさらに高めることが危惧されます。

 

できるだけ早期に車中泊をやめることが最善の策ですが、それまでの対策としては、

(1)日中は4、5時間ごとに車外に出て歩く。(2)車内では足のつま先を立たせることや、足の指で”グー”を作る(足の指を強く折り曲げる)運動を繰り返す。(3)夜間は脚を伸ばした状態で眠る。(4)意識的に水分を摂取し脱水症を避ける。特に発熱があると水分を失いやすいので解熱剤を服用する。(5)弾性ストッキングや着圧ソックスを入手し着用する(医療機関や保健所にご相談ください)。

 

次のような症状があればすぐに車中泊をやめて、連絡先として指定された医療機関、あるいは保健所に症状と車中泊をしていたことを伝えてください

  1. 脚のむくみやふくらはぎの痛みがある、B. 動くと息切れがする、C. 身体がだるい、あるいは頭がぼんやりする、D. 胸が痛い、重苦しい

 

ご家族の方へのお願い

車中泊をされている方の様子を定期的に観察し、車から離れての声かけや携帯電話を通じて上記症状や異常がないことを確認してください。異常を感じたら連絡先として指定された保健所や医療機関に症状と車中泊をしていたことを伝えてください

 

新型コロナウイルスのオミクロン株感染では重症者が少ないとされていますが、エコノミークラス症候群を発症するととても危険な状態となります。安全な療養生活によって、無事に回復できるよう上記の点にご注意ください。