自治体災害対応担当者各位へのお願い
新型コロナウイルス感染は収束傾向を見せているとはいえ、この状況で災害が起こり、これまで通りの避難所が設営されれば、避難所でのクラスター発生リスクは高くなることでしょう。これは災害に関わる者の共通認識であります。これを受け、多くの自治体ではコロナ禍を念頭に置いた避難所設営に向けて、新たな避難所運営計画の作成に苦慮されていることと思います。
避難所・避難生活学会では、避難所での感染拡大を防ぐための避難所のレイアウトを提言させていただきましたが、これに加えて、簡易ベッド周囲に丈の高いパーティションを設置することが望ましいと考えています。そのパーティションを入手する際に必要な、選定基準を以下に提示させていただきます。この費用について、備蓄には新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が活用可能であり、災害時は国庫負担の対象となります(内閣府、府政防第942号、令和2年5月27日)。
1.簡易ベッドに座った成人避難者の頭の高さより確実に高いこと
;パーティション内で発生した飛沫が、外に拡散するのを防ぐことが目的です(140cm以上)
2.パーティション内の被災者を必要時に観察できる高さであること
;避難所運営者や看護師、保健師らが、被災者の健康状態と安全を確認しやすくすることが目的です(150cm以下)
3.簡易ベッドが内部に入る長さ(約2m)であること
;必ず簡易ベッドを使用し、雑魚寝を防止することが目的です
4.備蓄したパーティションと同じ規格のものが災害時にも迅速に追加供給できること
;現場での運用上の混乱や作業負担増を回避することが目的です
避難所でのパーティション設置イメージ(必ず簡易ベッドと共に設置する)